古布の世界よこんにちは
クルーズスタッフまいこが、クルーズに関係あるようなないような、ときどきあるようなことを自由に書くブログです。今回は、関係あることです。
藍が冴えてくる
という表現、私は知りませんでした。
使い、洗うほどに藍染めの色が落ち、独特の風合いが出てくることを、冴える、というそうです。
6/5日、6日、「こばやしみえこ古布服展」がクルーズで開催されました。
イベントが開催される前、クルーズのブログに告知の記事をアップしたのですが、そこに
「古布の個性が最大限に活かされているこばやしみえこさんの作品は、年代を問わずおしゃれな着こなしを演出してくれます。」と書きました。
いまその時の私に言いたい…「古布を使ったおしゃれな服や雑貨♪とか、そういう次元じゃないよーー!!確かにおしゃれやけど、一言でおしゃれとかで表すのは違う感じするよー!!」と…
こばやしみえこさんは「服を作ろうと思って作ったことはない」と言われていました。
江戸、明治、大正、昭和、長い年月を経て、布は人と同じように生きている、と。
「服を作る」のではなく「布を生かす」
どうすればこの布が喜ぶか。どうすれば生きるか。そう思いながらあまり布にはさみを入れずに服を作るそうです。
こばやしさんは、以前はミシンを使って服を作っていたそうです。けれど、昔の人はミシンを使わずに作っていたのに、私がここでミシンを使うなんて、布に失礼なのではないか…とハッと思い、それからはすべて手縫いだそうです。
私は服のことや布のこと、全く詳しくありません。
けれどそこにある作品を見ていると、そんな私でも布の無言の迫力を感じました。
100年以上も長い年月を生きてきて、だれかの生涯に寄り添ってきたのだろう、そして様々な人の手を渡って、こばやしさんの手を経ていまここにいるのかもしれない、など考えると、胸が熱くなります。
その布の歴史を知ると、小さな端切れでも愛おしくなってくる、とうちのおばあちゃんも言っていました。
ところで、「服を作るのではなく、布を生かす」という考え方、
「仏像を彫るのではなく、木の中に初めから入っている仏を形にする」という仏を彫る人の考え方を思い出しました。
一つの道を極めると、自分の能力は上がっていくはずだから「自分が作ったんだぞ!」と主張してもいいはずですよね。でも実際は逆で、極めれば極めるほど、自分以外の自然的、あるいは超自然的な力を感じるようになってくるのかなあ…。
とか、考えるだけなら簡単だけど、私にはとても手の届かない話だー!
せっかくなので私も素敵な柄の布を購入しました。昭和初期のころの布だそう。
こばやしさんに、娘のスカートを作るといいとアドバイスをもらったので、そうしようと思います。
おばあちゃんに頼る可能性大です。できたらまた報告します。
オーナーのFacebookのこの日の記事にも、思いや当日の様子が書いてありますので、そちらもあわせてどうぞ。
クルーズに宿泊予約する
たくさんのアンティークインテリアに囲まれて、日常を離れて癒しの時間をすごしませんか。
雑貨屋やカフェもあり、ゆっくりとお過ごしいただけます。
石川県能登半島のまん中にあるから、金沢や輪島などへの観光にもぴったり。
すてきな旅の1ページを、クルーズで。
お電話でのお問い合わせご予約は:0767-32-3896