チェンバロと梅の実

クルーズに関係あるような、ないようなことを好きに書くまいこのブログです。

 

お世話になっている方のお宅に、私と、夫と、娘の奏の3人でお邪魔しました。

オーケストラにも参加されていた方なので、お部屋には楽譜やレコード、アンプなどがうまく並んでいて、もちろん音響も抜群で、快適な部屋だな〜と口に出すくらい快適なお部屋でした。

(手の届くところにコーヒーメーカーもあるのだ)

 

そんな快適なお部屋の中で、ひときわ目をひいたのが、チェンバロです。

「チェンバロは、ピアノが発明される前の楽器である。見た目はピアノに似ているけど音が違う。鍵盤の黒と白の色が逆。」

…ということくらいは知っていました。

でも、本物を見るのは初めてで、もちろん、弾くのも初めて。

弾いてみると、タッチがピアノと全然違う。鍵盤を押す途中でコツンと止まってはじくような感触。

音が伸ばせない!響かない!

そして強弱がほとんどつけられない!

チェンバロ

チェンバロの音は、淡々と美しいバッハなどのバロック音楽のメロディーにぴったりです。

音楽の歴史は、その後、300年ほどの間に、ベートーヴェンが現れたり、ショパンが現れたり、ドビュッシーが現れたり、どんどんドラマチックになったりロマンチックになったりしていきます。

何百年かかけて、音楽の幅が広がっていったことを、私はいままでぼんやりと漠然ととらえていました。

何がきっかけで音楽が進化したかなんて考えたこともありませんでした。

でも、今日初めてチェンバロを触って

「そうか、音楽の進化のきっかけは、ハード(楽器)の進化にもあったのか!」と思いました。

楽器の進化に刺激されて、作る音楽も変わってきたに違いないと。

え、もしかして当たり前ですか…?

いや〜恥ずかしながら、私は今までそんなふうに考えたことがなかったのです。

 

比べ物にならないけれど、昔、私のうちに初めてパソコンが来た時や、

プロ仕様のコルグのキーボードを初めて買った時に思ったことは、

「すげーー!!!これ、なんでもできるじゃん!!!」

でした。

新しい技術が与えてくれる興奮、無限の可能性、異様なワクワク感です。

 

想像ですが、世の中の色々な職業の人、

たとえば料理人が、最先端の調理機械を触ったときや、

最新のCGを描けるシステムをゲーム会社や映画会社の人が初めて触ったとき、

単純に、「すげーーー!!!これなんでもできるじゃん!!!」

ってなるんじゃないかと思うんですよね。

あまりうまい例が想像できないけれど、

きっと昔からあらゆる世界で、そういう瞬間があるんだろうなと思います。

 

それと同じように、何百年も前に、今までチェンバロ弾いてた作曲家が、ピアノを触ったとき

「すげーーー!!!これなんでもできるじゃん!!!」

って興奮してたかもと思うと…

ベートヴェン、お前もか!と勝手に親近感を感じます。

ベートーヴェンなどは正にチェンバロからピアノの過渡期の人だったようで、あの髪型であの顔で…テンション上がってたかな…と想像すると楽しいです。

…って、ピアノも長い年月かけて進化してきたものらしいから、今のピアノはぜんぜん性能違うらしいけど、それはまた別の話ということで…

 

新しいものへのワクワクする感じ。そういう単純な気持ちに支えられて、世の中のいろいろが進化していっているってのも、あるんじゃないかなあと、思います。

(私の半分妄想のざっくりした音楽の話、間違いとか補足あったら、言ってください)

 

なお、今日はチェンバロを見に行ったのではなく、梅の実をもらいにいったのでした。

奏は梅の実に付いている蜜を見て「なんで氷ついてるの?」と何回も言っていました。

毎年、たくさんの梅の実をありがとうございます!

梅の実をとる

 

 

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